この記事の内容
  • 次世代Wi-Fi 7対応!最大3600Mbpsの高速通信を実現!
  • コスパ抜群のTP-Link Archer GE230(BE3600)の特徴や性能を徹底解説!
  • 2.5Gbpsポート×2搭載でマルチギガ回線も活かせる!
  • RGBライティングとゲームブースト機能でゲーマー必見のルーター!
  • 競合製品との比較もご紹介!

驚きのコストパフォーマンスを誇る、Archer GE230の実力を徹底的に検証。開封から実際の使用感、競合製品との比較まで、詳しくレビューしていきます!

TP-Link Archer GE230とは?製品の概要

Archer GE230は、TP-Linkが2025年8月にリリースしたBE3600クラスデュアルバンド Wi-Fi 7ゲーミングルーターです。「勝利への道はここから始まる」というキャッチフレーズの通り、ゲーマーのために設計された高性能ルーターとなっています。

Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)は、Wi-Fi 6と比較して約20%の速度向上を実現する次世代規格。Archer GE230はこの最新技術を搭載しながら、14,800円という手頃な価格帯を実現しており、コストパフォーマンスに優れた製品として注目を集めています。

Archer GE230の詳細仕様

まずは、Archer GE230の詳細な技術仕様を確認しましょう。

項目 仕様
製品名 TP-Link Archer GE230
Wi-Fi規格 Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)
下位互換:802.11a/b/g/n/ac/ax
最大通信速度 BE3600(合計3600Mbps)
5GHz帯:2882Mbps(802.11be)
2.4GHz帯:688Mbps(802.11be)
アンテナ 内蔵アンテナ×3本(4ストリーム)
有線ポート 2.5Gbps WAN/LANポート×2
1Gbps LANポート×3
CPU クアッドコアプロセッサ
メモリ RAM 512MB
Wi-Fi 7技術 4K-QAM、MLO(Multi-Link Operation)対応
ゲーム機能 ゲームブースト、ゲーミングポート、専用ゲームパネル
メッシュ対応 EasyMesh対応
セキュリティ HomeShield(侵入防止システム、DDoS攻撃防止、悪意のあるサイトブロック)
WPA3対応
IPv6 IPv6 IPoE対応
サイズ 約270mm × 170mm × 50mm(突起物含まず)
重量 約600g
保証期間 3年間
想定販売価格 14,800円(税込)

特筆すべきは、2.5Gbpsポートを2つ搭載している点です。1つをWAN(インターネット接続)に、もう1つをLAN(ゲーミングPC接続)に使用することで、ご自宅の回線の性能を最大限に引き出すことができます。

開封の儀:パッケージと同梱物をチェック

それでは実際に開封していきましょう。

Archer GE230のパッケージは、ブラックを基調としたゲーミング製品らしいデザインです。箱の表面には製品の主要スペックやRGBライティングの写真が大きく印刷されており、ゲーマー向け製品であることが一目で分かります。

パッケージ内容

同梱物
  • Archer GE230本体
  • ACアダプター
  • LANケーブル
  • 各種説明書類

本体外観とデザインをチェック

レーシングカーをイメージしたゲーミングデザイン

Archer GE230のブラックを基調とした本体は、まるでレーシングカーのような流線型のフォルムを採用。側面には空力を意識したようなラインが入っており、単なるネットワーク機器という枠を超えた存在感があります。

どの角度で見てもカッコいいです!

カスタマイズ可能なRGBライティング

本体前面には、カスタマイズ可能なRGBライティングが搭載されています。Tetherアプリから、以下のようなカスタマイズが可能です:

  • カラー
  • 明るさ
  • ライティングのオン/オフ切り替え
  • 複数のライティングエフェクトパターン(レインボー、点滅など)
    • なし
    • Spectrum
    • Rainbow
    • Comet
    • Wave
    • Fire
    • リップル
    • ループ

お部屋の雰囲気に合わせてライティングを細かくカスタマイズできます。また、就寝時などには完全にオフにすることも可能なので、実用性も兼ね備えています。

ポート配置と接続性

本体背面には以下のポートが配置されています:

  • 2.5Gbps WAN/LANポート×2(オレンジ色)
  • 1Gbps LANポート×3(イエロー色)
  • 電源ポート
  • リセットボタン

そして、側面にはUSB 3.0ポートが搭載されてあり、メディアサーバー、FTPサーバー、Sambaサーバーを利用できます。

基礎知識:次世代技術Wi-Fi 7を徹底解説

Wi-Fi 7とは?Wi-Fi 6との違い

Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)は、2024年に正式に承認された最新のWi-Fi規格です。Archer GE230が対応するこの規格は、以下のような革新的な技術を搭載しています。

4K-QAM(4096-QAM)

Wi-Fi 6では1024-QAMでしたが、Wi-Fi 7では4096-QAMに進化。これにより、一度に送信できるデータ量が約20%増加し、通信速度が1.2倍に向上しています。高解像度の動画ストリーミングや大容量ファイルの転送がより快適になりました。

MLO(Multi-Link Operation)

これはWi-Fi 7の最も革新的な機能の一つです。従来は2.4GHz帯と5GHz帯のどちらか一方を選択する必要がありましたが、MLOでは両方の帯域を同時に使用できます。これにより、通信の安定性が大幅に向上し、遅延も最小化されます。

ゲーム中に重要なのは「安定性」です。MLOによって、一方の帯域が混雑していても、もう一方の帯域で通信を継続できるため、ラグやパケットロスが劇的に減少します。

320MHz幅チャネル(※トライバンドモデルのみ)

Archer GE230はデュアルバンドモデルのため、この機能には対応していませんが、Wi-Fi 7では最大320MHz幅のチャネルを使用可能。これにより、理論上の最大速度は大幅に向上します。

通信速度の実測テスト:場所ごとの変化を検証

我が家のネット環境は最大1Gbpsの光回線です。
「Wi-Fi 7ルーターはオーバースペックでは?」と思われるかもしれませんが、むしろ「家のどこにいても有線並みの速度が出るか」という安定性に注目して、Netflixが提供する速度測定サイト「Fast.com」で計測を行いました。

【測定環境】
  • 使用ルーター:TP-Link Archer GE230
  • インターネット回線:光回線(最大1Gbps契約)
  • 測定ツール:Fast.com
  • 測定端末:Wi-Fi 7対応スマートフォン

部屋ごとの速度変化(実測値)

ルーターを設置したリビングから、壁を隔てた寝室、距離のある書斎など、場所を変えて測定しました。

測定場所・条件 下り速度
(Download)
上り速度
(Upload)
Ping値
(レイテンシ)
有線接続
(基準値)
658 Mbps 623 Mbps 4 ms
ルーター横
(5GHz / Wi-Fi 7)
637 Mbps 595 Mbps 6 ms
隣の部屋
(壁1枚)
546 Mbps 434 Mbps 9 ms
一番遠い部屋
(壁2枚)
315 Mbps 266 Mbps 14 ms

※Fast.comにて3回測定した平均値です。環境により変動します。

検証結果の考察

1. 1Gbpsの限界に近い数値を記録

ルーターの近く(至近距離)では、下り637Mbpsを記録しました。これは有線接続(658Mbps)と大きな差がなく、非常に高い数値です。
GE230のWi-Fi処理能力が高いため、契約回線の性能を無線でも十分に引き出せています。

2. 壁を隔てても速度低下が少ない

通常、Wi-Fiは壁や扉などの障害物に弱いものですが、隣の部屋でも546Mbpsを維持していました。
一番遠い部屋(壁2枚挟んだ場所)に行くとさすがに速度は落ちますが、それでも315Mbps出ています。4K動画のストリーミングやオンライン会議には十分な速度で、GE230のアンテナ性能(ビームフォーミング等)がしっかりと効いていることが分かります。

3. Ping値(応答速度)も優秀

Fast.comの詳細表示で確認できるレイテンシ(Ping)も、ルーター付近では一桁台(6ms)で安定していました。
「もっさりする…」と感じる場面が減り、スマホでのオンラインゲームも快適にプレイ可能です。

ゲームブースト機能:ゲーマーのための専用機能

ゲーミングポート

Archer GE230の2.5Gbpsポートの1つは「ゲーミングポート」として機能します。このポートに接続したデバイスのゲーム通信は、他のすべての通信よりも優先的に処理されます。

ゲーミングPCやPlayStation 5、Xbox Series Xなどを接続すれば、家族が動画を視聴していても、オンラインゲームのラグを最小限に抑えることができます。

QoS(Quality of Service)機能

Web管理画面やTetherアプリから、特定のアプリケーションやデバイスに通信の優先度を設定できます。例えば:

  • オンラインゲーム:優先度 高
  • ビデオ会議:優先度 高
  • 動画ストリーミング:優先度 中
  • ファイルダウンロード:優先度 低

このように細かく設定することで、ネットワーク全体のパフォーマンスを最適化できます。

ゲームサーバー最適化

Archer GE230は、主要なゲームサーバーへの最短経路を自動的に選択する機能を搭載。これにより、Ping値がさらに低減され、対戦ゲームでの反応速度が向上します。

実際に「Apex Legends」や「Valorant」などのFPSゲームでテストしたところ、従来のルーターと比較して、Ping値が平均で約15%改善されました。わずかな差に思えるかもしれませんが、コンマ数秒が勝敗を分けるゲームでは、この差が大きな優位性となります。

専用ゲームパネルでリアルタイム監視

TetherアプリやWeb管理画面には、ゲーム専用の管理パネルが用意されています。ここでは以下の情報をリアルタイムで確認できます:

  • 現在接続中のゲーミングデバイス一覧
  • 各デバイスの通信速度とPing値
  • ブーストされているゲームアプリケーション
  • ネットワーク全体の負荷状況
  • RGBライティングの設定

ゲーム中にパフォーマンスが低下したと感じたら、すぐにパネルを確認して原因を特定できるため、非常に便利です。

実際に使用してみた感想:メリットとデメリット

約2週間にわたってArcher GE230を使用した結果、多くのメリットと、いくつかの改善点が見えてきました。

メリット:ここが良かった

1. 圧倒的なコストパフォーマンス

14,800円という価格でWi-Fi 7対応、2.5Gbpsポート×2搭載、RGBライティング付きというのは驚異的です。同クラスの競合製品と比較して、2〜3割程度安価に設定されています。初めてWi-Fi 7ルーターを導入する方にとって、非常に魅力的な選択肢です。

2. セットアップが簡単

Tetherアプリを使えば、わずか5分程度でセットアップが完了します。画面の指示に従うだけなので、ネットワーク機器に詳しくない方でも安心です。また、IPv6 IPoE接続にも対応しているため、最新の光回線サービスでもスムーズに利用できます。

3. ゲームでの体感的な改善

オンラインゲームをプレイしていて、最も実感したのは「安定性」の向上です。以前使用していたWi-Fi 6ルーターでは、時折ラグが発生していましたが、Archer GE230ではほとんど気になりません。特に、MLO機能の恩恵が大きいと感じました。

4. 広範囲のカバレッジ

ほぼすべての部屋で快適に使用できます。5GHz帯は壁などの障害物に弱いとされていますが、Archer GE230では意外なほど電波が届きます。これは、Wi-Fi 7の技術改善による恩恵だと思われます。

5. RGBライティングの質感

単なる装飾と思われがちなRGBライティングですが、実際に見ると想像以上に高品質です。ゲーミングデスクのセットアップに溶け込み、雰囲気を盛り上げてくれます。もちろん、オフにすることもできるので、好みに応じて使い分けられます。

デメリット・改善してほしい点

1. デュアルバンドのみ

Wi-Fi 7の真の実力を引き出すには、6GHz帯を含むトライバンド構成が理想的です。Archer GE230はデュアルバンド(2.4GHz + 5GHz)のみの対応なので、将来的な拡張性を考えると、やや物足りなさを感じます。ただし、価格を考えれば妥当な仕様とも言えます。

2. 大きめのサイズ

デザイン性を重視したためか、本体サイズはやや大きめです。限られたスペースに設置する場合、事前にサイズを確認しておくことをおすすめします。

競合製品との比較:どれを選ぶべき?

Archer GE230と同価格帯、または同クラスの競合製品と比較してみましょう。

製品名 TP-Link Archer GE230 TP-Link Archer BE220 Buffalo WSR3600BE4P
Wi-Fi規格 Wi-Fi 7(BE3600) Wi-Fi 7(BE3600) Wi-Fi 7(BE3600)
最大速度 3600Mbps 3600Mbps 3600Mbps
2.5Gbpsポート 2ポート なし なし
ゲーム機能 専用機能あり 基本機能のみ なし
RGBライティング あり なし なし
EasyMesh対応 対応 対応 対応
価格(税込) 約14,800円 約9,800円 約11,000円

TP-Link Archer BE220との比較

同じTP-Linkから発売されているTP-Link Archer BE220は、Archer GE230からゲーム特化機能を省いたスタンダードモデルです。Wi-Fi 7の性能は同等ですが、2.5Gbpsポートが搭載されていなかったり、RGBライティングもありません。ゲームをプレイしない方や、シンプルなデザインを好む方にはArcher BE220がおすすめです。

Buffalo WSR3600BE4Pとの比較

日本メーカーのBuffaloが販売するBuffalo WSR3600BE4Pは、価格が約11,000円と最も安価です。ただし、ゲーム機能や2.5Gbpsポート非搭載。基本的な使用には十分ですが、ゲームや高速回線を活かしたい場合は、Archer GE230の方が適しています。

こんな人におすすめ・おすすめできない

Archer GE230がおすすめな人

  • オンラインゲームをプレイする方:ゲームブースト機能とWi-Fi 7の低遅延性能で快適にプレイできる
  • 2Gbps以上の光回線を契約している方2.5Gbpsポートでその性能を最大限に活用できる
  • Wi-Fi 7を手頃な価格で試したい方14,800円という価格は、Wi-Fi 7ルーターの中でもトップクラスのコスパ
  • RGBライティングが好きな方:ゲーミングデスクのセットアップに溶け込むデザイン
  • 複数デバイスを同時接続する家庭4ストリームとWi-Fi 7の技術により、複数デバイスでも安定
  • メッシュネットワークを構築したい方EasyMesh対応により、将来的な拡張が容易

Archer GE230をおすすめできない人

  • トライバンド(6GHz対応)が必要な方Archer GE230デュアルバンドのみ
  • コンパクトなルーターを探している方:本体サイズは少し大きめ
  • 極限まで予算を抑えたい方Wi-Fi 6ルーターならより安価な選択肢がある

まとめ:TP-Link Archer GE230は「買い」なのか?

約1ヶ月にわたってArcher GE230を使用した結果、このルーターは間違いなく「買い」と断言できます。

総合評価:4.5/5.0

評価項目 評価 コメント
通信速度 ⭐⭐⭐⭐⭐ 5.0 Wi-Fi 7の性能は期待以上。実測値も十分に高速
安定性 ⭐⭐⭐⭐⭐ 5.0 MLO機能により、非常に安定。切断やラグはほぼなし
ゲーム性能 ⭐⭐⭐⭐⭐ 5.0 Ping値の低さとゲームブースト機能が素晴らしい
デザイン ⭐⭐⭐⭐☆ 4.0 RGBライティングは高品質だが、サイズがやや大きめ
使いやすさ ⭐⭐⭐⭐⭐ 5.0 セットアップは簡単。Tetherアプリも使いやすい
拡張性 ⭐⭐⭐⭐☆ 4.0 EasyMesh対応は良いが、トライバンド非対応が惜しい
コスパ ⭐⭐⭐⭐⭐ 5.0 14,800円でこの性能は驚異的。文句なし

最終的な評価

TP-Link Archer GE230は、Wi-Fi 7ルーターの中でも特にコストパフォーマンスに優れた製品です。2.5Gbpsポート×2ゲームブースト機能RGBライティング、そして何より次世代規格 Wi-Fi 7対応という充実したスペックを、14,800円という価格で実現しています。

オンラインゲームをプレイする方はもちろん、2Gbps以上の光回線を契約している方、複数デバイスを同時に使用する家庭にとって、Archer GE230最高の選択肢の一つと言えるでしょう。

Wi-Fi 7を手頃な価格で体験したい方ゲーム環境を改善したい方には、自信を持っておすすめできるルーターです。