四工大とMARCHの平均年収(年代別)を比較・考察!芝浦工業大 東京都市大 東京電機大 工学院大学
- MARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)と四工大(芝浦工業大学・東京都市大学・東京電機大学・工学院大学)の平均年収データ比較
- 年代別(20代・30代・40代)の年収推移と傾向分析
- 学歴と年収の関係性、理系大学卒が高年収を得やすい背景
- 就職先の違いや大学院進学率が年収に与える影響
「大学選びで将来の年収は変わるのか?」「理系私大と文系主体の総合大学、どちらが高年収なのか?」——進路選択や就職活動において、こうした疑問を持つ受験生や就活生は少なくありません。
本記事では、MARCH(マーチ)と呼ばれる有名私立大学群と、四工大(よんこうだい)と呼ばれる東京の理工系私立大学群について、平均年収データを比較・分析します。単なる数字の羅列ではなく、「なぜ差が生まれるのか」「どのような要因が年収に影響するのか」まで踏み込んで解説します。
四工大とは?理工系私立の実力派大学群
四工大(よんこうだい)とは、東京都に本部を置く以下4つの理工系私立大学を指す大学群です。
- 芝浦工業大学(SIT)
- 東京都市大学(TCU)※旧・武蔵工業大学
- 東京電機大学(TDU)
- 工学院大学
いずれも工学・理工学を中心とした教育・研究を行う大学で、実学志向と産業界との強い結びつきが特徴です。近年では国際化やキャリア支援にも力を入れており、就職率の高さでも注目されています。
芝浦工業大学(SIT)
1927年創立。理工系単科大学として唯一、文部科学省の「スーパーグローバル大学創成支援事業」に採択されるなど、国際的な技術者育成に強みを持ちます。近年は偏差値が上昇傾向にあり、MARCH理系学部に匹敵する難易度を示す学部も増えています。
主なキャンパス:豊洲キャンパス、大宮キャンパス、芝浦キャンパス
東京都市大学(TCU)
1929年創立の武蔵工業大学を前身とし、2009年に東横学園女子短期大学と統合して現校名に改称。日本初の水素エンジン自動車「武蔵1号」を開発した実績を持つなど、先端技術研究で知られます。現在は理工系以外の学部も擁する総合大学ですが、工学系の伝統は健在です。
主なキャンパス:世田谷キャンパス、横浜キャンパス、王禅寺キャンパス、TCU Shibuya PXU(東京都市大学渋谷パクス)
東京電機大学(TDU)
1907年創立。「実学尊重」「技術は人なり」を建学の精神に掲げ、実践的な技術教育を重視しています。JPEGの標準化に貢献した研究者を輩出するなど、情報・電気電子分野に強みがあります。就職内定率は毎年高水準を維持しており、キャリア支援体制も充実しています。
主なキャンパス:東京千住キャンパス、埼玉鳩山キャンパス、(千葉ニュータウンキャンパス)
工学院大学
1887年創立の工手学校を前身とする伝統校。新宿駅から徒歩5分という立地に地上28階建ての高層キャンパスを構え、四工大の中では最もアクセスの良い環境です。建築学部の教育に定評があり、実務家教員も多く在籍しています。
主なキャンパス:新宿キャンパス、八王子キャンパス
MARCHとは?文系主体の有名私立大学群
MARCH(マーチ)は、以下5つの有名私立総合大学の頭文字を取った大学群です。
- M:明治大学
- A:青山学院大学
- R:立教大学
- C:中央大学
- H:法政大学
いずれも文系学部が主流の総合大学であり、法学部・経済学部・文学部などの社会科学・人文科学系学部に多くの学生が在籍しています。理工学部も設置されていますが、学部全体の規模としては文系が中心です。そのため、MARCH全体の平均年収データには文系卒業生の年収も含まれる点に注意が必要です。
偏差値比較:MARCHと四工大の難易度
まず、入試難易度の目安として偏差値を比較しておきます。
MARCH 偏差値目安:52.5~60.0
文系学部が中心であり、看板学部(法学部・経済学部など)の偏差値は57.5~60.0程度。理工学部も55.0~57.5が中心です。
四工大 偏差値目安:42.5~57.5
学部・学科により幅がありますが、芝浦工業大学の一部学科は55.0~57.5とMARCH理系並みの難易度を示します。全体としては50.0前後が中心です。
偏差値だけで見ると、MARCHがやや上位に位置しますが、理系学部同士で比較すると四工大とMARCH理系は拮抗している傾向があります。
MARCHと四工大の平均年収を徹底比較
ここからが本題です。転職サービス大手dodaが公開している大学別平均年収データをもとに、MARCHと四工大の年収を年代別に比較していきます。
※以下のデータはdoda調査に基づくものです。調査対象者数や業種構成などにより結果は変動する可能性があります。あくまで参考値としてご覧ください。
年代別年収ランキング:20代の傾向
20代では芝浦工業大学が1位となり、四工大が上位を占める傾向が見られます。
20代で四工大が高年収になる背景
- 大学院進学率の高さ:理系大学では大学院修士課程への進学率が高く、修士卒の初任給は学部卒より高い傾向があります。
- 就職先の業種:四工大卒は製造業(電機、機械、自動車など)や建設業、ITエンジニア職への就職が多く、これらの業種は理系大学院卒に対して高い初任給を設定しています。
- 専門職採用:技術職・エンジニア職として採用されるため、初任給から文系職種より高めに設定されるケースが多いです。
一方、MARCHは文系学部が主流であり、営業職や事務職、金融・サービス業への就職も多いため、初任給の平均値がやや抑えられる傾向があります。
年代別年収ランキング:30代の傾向
30代では立教大学が1位となり、MARCHが上位に進出する傾向が見られます。
30代でMARCHが追い上げる理由
- 昇進・昇格のスピード:総合職採用された文系卒は、30代で主任・係長クラスへの昇進が始まり、基本給や役職手当が増加します。
- 金融・商社など高給業界の存在:MARCH卒には金融機関、総合商社、コンサルティングなど高年収業界への就職者も一定数おり、30代で年収が大きく伸びる傾向があります。
- 転職市場での評価:知名度の高いMARCHブランドは、転職市場でも評価されやすく、キャリアアップによる年収増も期待できます。
一方、理系職種は専門性が高い反面、昇進ペースが文系総合職に比べて緩やかな傾向があり、30代での年収伸び率はMARCHがやや優位になる場合があります。
年代別年収ランキング:40代の傾向
40代では東京都市大学が1位となり、四工大が再び上位に浮上する興味深い結果となっています。
40代で四工大が再浮上する背景
- 技術職の管理職登用:40代になると、技術系でも課長・部長クラスへの昇進が本格化し、管理職手当により年収が大きく上昇します。
- 大手メーカーでの安定したキャリア:四工大卒の多くは大手製造業に就職しており、長期勤続による年功序列的な昇給が40代で結実する傾向があります。
- 専門性の蓄積:技術職は年齢を重ねるほど専門性が高まり、企業内での価値が上がるため、40代以降の年収上昇が期待できます。
また、東京都市大学(旧・武蔵工業大学)の卒業生は自動車業界や重工業分野に多く就職しており、これらの業界は40代での年収水準が高い傾向があります。
全年代平均の年収ランキング
全年代を通して見ると、東京都市大学が1位となりました。四工大とMARCHは僅差で並んでおり、大学群全体で見ると年収に明確な優劣はないと言えます。
なぜ年収に差が出るのか?5つの要因を分析
ここまでのデータを踏まえて、大学による年収差が生まれる要因を整理します。
1. 文系・理系の違い
MARCHは文系学部が中心であり、平均年収には文系職種(営業、事務、企画など)の年収が含まれます。一方、四工大は理系がほぼ100%であり、技術職・エンジニア職の年収が反映されています。一般的に、理系職種は初任給が高く、専門性により長期的にも高年収を維持しやすい傾向があります。
2. 就職先業種の違い
四工大卒は製造業(電機、機械、自動車)、建設業、情報通信業への就職が多く、これらの業界は技術者に対して比較的高い給与水準を設定しています。一方、MARCH卒は金融、商社、サービス、マスコミなど幅広い業種に分散しており、業種による年収差が平均値に影響します。
3. 大学院進学率
理系大学では大学院修士課程への進学率が50%を超えるケースも珍しくありません。修士卒の初任給は学部卒より2~3万円高く設定されることが多く、これが20代の平均年収を押し上げます。MARCH理系でも大学院進学は一般的ですが、文系学部では大学院進学率は低いため、全体平均では四工大が有利になります。
4. 昇進・キャリアパスの違い
文系総合職は30代以降、管理職への昇進により年収が急上昇するケースがあります。一方、技術職は専門性を深める「スペシャリスト志向」と管理職を目指す「マネジメント志向」に分かれ、昇進ペースは個人差が大きい傾向があります。このため、30代ではMARCHが優位、40代以降は四工大が再浮上という傾向が見られます。
5. 大学ブランドと転職市場
MARCHは全国的な知名度が高く、転職市場でも評価されやすいブランド力があります。一方、四工大は理系業界内では高く評価されるものの、一般的な知名度ではMARCHに劣る面があります。ただし、技術職の転職市場では実務経験とスキルが重視されるため、大学名よりも専門性が評価されやすい傾向もあります。
学歴と年収の関係:データから見える真実
今回の比較から、以下のことが明らかになりました。
本記事のまとめ
- MARCHと四工大の平均年収は拮抗しており、どちらが明確に高いとは言えない
- 20代では四工大、30代ではMARCH、40代では再び四工大が優位という年代別の傾向が見られる
- 理系大学卒は初任給が高く、専門職として長期的に安定した年収を得やすい
- 文系総合職は昇進による年収上昇が大きいが、業種や企業規模により差が大きい
- 学歴だけでなく、業種・職種・キャリアパスが年収に大きく影響する
重要なのは、「どの大学を出たか」よりも「どの業界・職種に就き、どのようなキャリアを築くか」が年収を大きく左右するという点です。四工大卒でもMARCH卒以上の年収を得ている人は多数存在しますし、その逆もまた然りです。
進路選択で重視すべきポイント
大学選びにおいて、年収データは参考材料の一つに過ぎません。以下の観点も含めて総合的に判断することをおすすめします。
自分の適性と興味
理系科目が得意で、ものづくりや技術開発に興味があるなら四工大は魅力的な選択肢です。一方、文系科目が得意で、経済・法律・語学などに関心があるならMARCHが適しているでしょう。自分の適性に合った分野で学ぶことが、最も重要です。
就職先の選択肢
四工大は製造業・建設業・IT業界への就職に強みがあります。MARCHは金融、商社、マスコミ、公務員など幅広い業界への道が開けています。将来どのような業界で働きたいかを考えて選びましょう。
大学院進学の可能性
理系で研究職や高度な技術職を目指すなら、大学院進学はほぼ必須です。四工大は大学院への内部進学制度が整っており、研究環境も充実しています。6年間(学部4年+修士2年)を見据えた選択も検討しましょう。
キャンパスライフと立地
工学院大学の新宿キャンパスのように都心にある大学もあれば、郊外に広大なキャンパスを持つ大学もあります。4年間(または6年間)を過ごす環境として、通学時間やキャンパスの雰囲気も重要な要素です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 四工大は学歴フィルターに引っかかりますか?
大手企業の一部には学歴フィルターが存在すると言われていますが、四工大は理系業界では十分に評価される大学群です。特に製造業や建設業では、芝浦工業大学や東京都市大学の卒業生は高く評価されています。ただし、外資系コンサルや一部の金融機関など、「MARCH以上」を求める企業も存在するため、志望業界によって状況は異なります。
Q2. 理系ならMARCH理系より四工大の方が就職に有利ですか?
一概には言えませんが、製造業や建設業への就職では四工大が有利な面もあります。四工大は理系単科大学(または理系中心)であり、産学連携や企業とのネットワークが強固です。一方、MARCHは総合大学としてのブランド力があり、幅広い業界への選択肢があります。最終的には個人の実力と志望業界によります。
Q3. 大学院に進学すると年収はどれくらい変わりますか?
一般的に、修士卒の初任給は学部卒より月2~3万円高く設定されることが多く、年収では約30~40万円の差になります。また、研究開発職や高度な技術職には修士卒以上が求められるケースも多く、キャリアの選択肢が広がります。ただし、2年間の学費と機会費用を考慮する必要があります。
Q4. 女性でも理系大学で高年収を目指せますか?
はい、もちろんです。技術職・エンジニア職は専門性とスキルが評価される職種であり、性別による給与差は営業職などに比べて小さい傾向があります。また、近年は女性エンジニアの採用に積極的な企業も増えており、理系女子(リケジョ)への支援制度も充実しています。
Q5. 偏差値が低い学部でも高年収は目指せますか?
はい。偏差値はあくまで入試難易度であり、卒業後の年収を直接決定するものではありません。大学でどのような専門性を身につけ、どのような企業に就職し、どのようなキャリアを築くかが重要です。四工大の中でも偏差値が比較的低い学部であっても、大手メーカーへの就職実績は豊富にあります。
まとめ:学歴より大切なのは「何を学び、どう働くか」
本記事では、MARCHと四工大の平均年収を徹底比較し、年代別の傾向や年収差が生まれる要因を分析しました。
結論として、MARCHと四工大の年収差はわずかであり、どちらが明確に優れているとは言えません。重要なのは、自分の適性と興味に合った大学・学部を選び、大学で専門性を磨き、自分に合った業界・職種でキャリアを築くことです。
学歴は出発点に過ぎません。その後のキャリアは、あなた自身の努力と選択によって大きく変わります。四工大卒でも年収1000万円を超える人は多数いますし、MARCH卒でも同様です。
大学選びで悩んでいる受験生の皆さん、就職活動中の大学生の皆さんが、本記事のデータと分析を参考に、自分にとって最適な進路選択をされることを願っています。







